SHIINBLOG

20代前半からの資産運用

資産運用関する記事を更新しています。様々な投資についてや、実際の体験談などを元に初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。※あくまで投資は自己責任でお願いします。

なぜISISの活動が活発になるとトルコリラに影響が出るのか

イスラム過激派組織のIslamic State of lraq and Syria(通称ISIS)、イスラム国などとも呼ばれるこの国際テロ組織は各国の至る所でテロ行為を行なっています。最高指導者であるアブ・バクル・バグダディが独立国家として樹立を宣言しましたが、国際社会は認めていません。

ISISの最高指導者はロシア軍の空爆で死亡したと報道されていますが、現在もその活動は続いており、欧米各国で起こっている多くのテロはISの仕業だと言われています。EUはこのISISのテロの対象になり被害を受けていますが、実はトルコもそれ以上に被害を受けています。今回はなぜトルコがテロの対象になったり、為替レートに関係するのかをまとめてみます。

もくじ

ISISの目的

ISISの目的はなんなのでしょうか?彼らの目的を言っておくことで、トルコリラ投資の際に起きるリスクを事前に知ることができるかもしれません。

なぜテロを起こすのか

彼らの目的はイスラム圏の統一後、イスラム法に乗っ取った国家を設立することにあります。そのため国際テロ組織アルカイダから分離したISISはイスラム圏統一を阻害するものは全て排除(破壊・殺害)する方針です。これに対してアメリカやヨーロッパ各国など世界の国々は壊滅させる為に軍を派遣してるため、その報復として各地でテロ行為を行なっていると言われています。

なぜトルコが狙われやすいのか

f:id:FX-Trader-Takayuki:20170901093808p:plain

上の地図を見てわかるように、シリア、イラクと国境が接しています。かなりの範囲で接しているため、この国境の抜け道を活用し、戦闘員を確保、武器や石油の密輸を行いやすくなっております。ヨーロッパやアメリカなどの国では入国セキュリティーが非常に強固ですが、トルコはセキュリティーにも抜け目が多く、この地で欧米観光客、要人を狙えば、容易に同等のテロを起こすことができると言われています。

また、これまでトルコとイスラム国はロシアを敵対視していたのですが、シリアの停戦によりトルコはロシアに対して歩み寄りの姿勢を見せたため、イスラム国はトルコも標的にする流れとなりました。そのため、イスラム国の活動が低迷しなければトルコでのテロのリスクはまだまだありそうです。

トルコで起こったこれまでのテロ行為

大規模なテロとしては、

・首都アンカラの自爆テロ

・イスタンブールでの自爆テロ

・トルコの国際空港での自爆テロ(犠牲者40名以上)などがあります。

ただ、これ以外にもテロは数々起きていて、特に主要都市のイスタンブールは標的にされるケースが多いようです。最近は大きい報道はありませんが、トルコへの海外旅行などを検討している方はテロのリスクがあるので控えた方がいいのかもしれません。

トルコリラへの影響

もちろんこれだけ頻回にテロが起きるようであれば、トルコリラという通貨に対しての信用が下がってくるわけです。テロが起きない為にはイスラム国の活動が低下せねばなりません。一説にはロシア空軍の空爆でイスラム国の最高指導者バグダディ容疑者は死亡したという報道が流れていますが、イスラム国の活動はまだまだ続いているのが現状です。

ただ、国内の経済状況などは指標発表でまずまずの数字を出しています。特に2000年代からの経済状況の発展は良好だと言われているので、テロのリスクが低下すれば通貨の価値は下げ止まりを見せるかもしれません。

まとめ

トルコリラは長期の軸で見てみると、デノミレーション(通貨の切り下げ)で一旦上昇した後、リーマンショックでリスク回避のために暴落。その後はアベノミクスの影響などもありましたが、上値は限られていました。そして今日を騒がせているISISのテロの影響などによる地学的リスクで再びトルコ安です。

今後の見通しについては経済状況などはトルコは概ね良好と言われていますので、 個人的にはテロなどの地学的リスクが低下してくれれば下げ止まりそうな気もするんですがね。

調べて見て分かったのは、

・トルコはISISにとってテロを起こしやすい国であるということ

・欧米、北米外国人だけでなく、トルコという国自体をISISは標的にしているということ

・他の国に比べてテロなどの地学的リスクが為替に影響を及ぼしやすい印象を受けること

などが挙げられました。今後トルコリラに投資しようと思っている方はISISの活動や動向などにもある程度注意をしておいた方がいいのかもしれません。トルコにとって大きなリスクであることには間違いないようです。

トルコリラ関連のオススメ記事